この作品「凄く惜しい」のだと思います。いや、内容じゃなくって公開された時代が悪かったというかなんというか。内容は凄ーく面白いのです(マジで)。如何せんブライアン・シンガー監督のデビュー2作目だし(知名度無いのは当然)。デカプー、ブラピだったら俳優さんのネームバリューで大ヒットしたのに。
惜しい。凄く惜しい。
今ならSNSで拡散されるこの時代。でもツイッターは2006年からだし1995年は『ウィンドウズ95』が販売された年。Windows95って初めてネットに繋げることができるOSですよ(調べてみると95以前にネット機能付きのOSが出ていたが日本では発売されなかったらしい)。大ヒットするには口コミしかないじゃないですか。
1997年あたりからネット人口は増え始めたそうで。この『ユージュアル・サスペクツ』は「口コミ(ネット)で広まる」と爆発的ヒット間違いなしな作品なんですよ。自分もTSUTAYAで知ったクチだし(こ、こんな面白い映画あったんだ~と思った)。
だいたいブレイクした映画の監督さんの前作品を見ると「才能の片りん」が伺えます。
ブライアン・シンガー監督は『X-メン』で大ブレイクしたのですが(個人的には続編が大好き)。この『ユージュアル・サスペクツ』は前の前の作品です。wikiで調べたら製作費は600万ドルで興行収入は約2400万ドルですか。すげー。
あと大ブレイクした監督さんの前作品でお薦めは
- ウォシャウスキー監督『バウンド』
- ピーター・ジャクソン監督『乙女の祈り』
1のウォシャウスキー監督(今は兄弟じゃなくて性転換したので姉妹だとか)『マトリックス』は有名ですね(今度セルフリメイクするみたいで)。ジーナ・ガーションが只ひたすら格好良かったな(電話のシーン映像が好き)。
2のピージャクは『ロード・オブ・ザ・リング』で大ブレイク。『乙女の祈り』はイマジネーションが物凄かった。この映像美!ただ、内容がアレなんで「映画はハッピーエンドでなきゃ」という脳内お花畑な人には向かないかも。
★★
で、『ユージュアル・サスペクツ』なんですが。
映画ファンが「騙された…」傑作サスペンス映画はコレ!大どんでん返しから人怖系までおすすめ31本 | FILMAGA(フィルマガ)
この中にも入ってますな。そんだけ質が高い作品だとおわかりいただければ幸い。
俳優陣もネームバリューで客を呼べるような超有名俳優じゃなくて割と手堅く活躍している人ばかり。この主要な犯罪者役の4人は現在もバリバリ活躍しとります。
個人的にはトロちゃんことベニチオ・デル・トロが好き。ゴツゴツ岩顔のピート・ポスルスウェイトさんもエエ味出してたなぁ。
ケヴィン・スペイシーの演技の上手いこと上手いこと。アカデミー助演男優賞は納得だね!そして脚本を担当したクリストファー・マッカリーもアカデミー脚本賞をゲットしたというのも大納得だぜよ。本当に脚本が神だったな。ラストで伏線を一気に回収しちゃうのは凄い。
『ショーシャンクの空に』と同じような爽快さ!クライム・サスペンスなのに!それに会話がお洒落さん。クライム・サスペンスなのに!唐突に「ニューヨークでは雨なんだってな」言ってみたいw。
★
補論:ユージュアル・サスペクツは何故アンフェアなのか? | ウディすすむの不思議エンタテインメント探訪
この『ユージュアル・サスペクツ』のラストは『最終絶叫計画』という『スクリーム』のパロディ映画でもパクられてます。『スペース・ボール』『親指スター・ウォーズ』だったら元の作品が超有名なのでわかりますが『最終絶叫計画』は微妙だよなぁ。