そんなことより僕と踊りませんか?

例えば良い物語があってそれを伝える相手がいる。それだけで人生は捨てたもんじゃない(by『海の上のピアニスト』)

【午前十時の映画祭】ドライビングMissデイジー(1989年)。

うーん。寡作だなぁ。ジワジワ来る。

 

その年のアカデミー主演女優賞はジェシカ・タンディ(同賞における最高齢の受賞)。ゴールデングローブ賞も英国アカデミー主演女優賞も彼女というジェシカ祭りでした。ゴールデングローブ主演男優賞はモーガン・フリーマンなのでこれはWでおめでたい。

 

モーフリもタンディも演技達者だしなぁ。

 

デイジージェシカ・タンディ)は口が悪いしホーク(モーガン・フリーマン)に対する態度もアレで「厭な婆さん」だけど段々ホークにも打ち解けるにつれ「性根は良い人なんだな」と思わせる演出がイイね。何という事のない日常なんだけど見ているこっちまでなんだかホッコリするよ。

 

ホークもいつもニコニコ笑顔を絶やさないしなかなかの人格者だな。こりゃ「困った婆さん」も心を許せるほどの関係になるはずだわ。墓参りのシーンが好き。嫌なババアならホークが文盲である告白を叱咤する筈だがデイジーは根気よく文字を教えるのがなんか好き(彼女は元教師という設定だから嬉しかったんだろう)。

 

誰の中にもある差別意識に気づく、名作「ドライビング・ミス・デイジー」のやさしさ - wezzy|ウェジー

これは舞台版なんだけどもともと原作はピューリッツァー賞演劇部門を受賞したアルフレッド・ウーリーの戯曲なんだそうで(映画化にあたり本作品の脚本も担当)。

 

運転手との交流をユーモラスに描いてるだけでなくサラリと人種差別を入れている当たりニクい演出だよなぁ(ホークだけでなくデイジーユダヤ人だからより敏感なんだろうね)。

 

映画 ドライビングミスデイジー ネタバレ感想 気付けない差別 | 人生半降りブログ

自分では気づいてないけど差別しているというのもあるよなぁ。いじめもそう。いじめた側では「じゃれあってる」つもりでもいじめられた側からすれば「苦痛でしかない」わけだ。見えない壁というモノが確かにあるんだよなぁ。

 

ところでこの作品。音楽がハンス・ジマーだったのね。『ダークナイト』『ダンケルク』等の重低音が鳴り響く音楽ばかりを手掛けていると思ってたらこんな優しい音楽も作るのね。ちょっと驚き。

 

 


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