映画評論家の町山智浩さんはごぜじゅう企画の第8回目から参戦してきて割と新しめの作品もボチボチ出始めて嬉しい限り。
でも午前十時の映画祭はアナログをデジタルに替えるコストがかかるし一日一回だし過去作だから通常料金にはできないし・・というわけで第10回を持ちましてFINALということに。「ああ、ファンとしては残念だなぁ。でも仕方ないよねぇ」と思ってたら。
しれっと復活しやがった(しかも第11回午前十時の映画祭かよ)。\( 'ω')/おかげで半分以上見逃しちゃったじゃねーか。
ま、もともと「いくら過去作だからといってサービスデーの料金じゃなくとも1500円だったら付いていくよ」と思ってたんですがね。復活して何より。
しかも今回の『ファーゴ』。なんと町山智浩さんの解説付きという初の試み。最近はシン・エヴァで舞台挨拶映像あったり(庵野が深々とお辞儀してた。よほど嬉しかったんだな)MCUは当然ながらおまけ映像あるけどね。おまけ映像って昔はジャッキー作品しかなかったんだけどなぁ。
そんな午前十時の映画祭での『ファーゴ』。いやぁ、本編も面白いのに・・更に解説だなんて(解説の前編・後編は初めてかも)至れり尽くせり石川セリは井上陽水の奥さんなファンサービス。。そういや「1996年はアカデミー賞不作の年」と言われてたんだっけ(ちなみに『ファーゴ』は主演女優賞、脚本賞をゲット)。
町山さんは「主演女優賞を取ったフランシス・マクドーマンドは主役じゃない」言うが。『レインマン』で主役じゃないけどアカデミー主演男優賞を取ったダスティン・ホフマンがいるのでさほど驚かないし(主役はトムクルだしね)。
「異形の愛を描く」のが上手なデヴィット・クローネンバーグ監督と同じくらい「人間の可笑しさ、哀しみ」を表現するのに長けているのがコーエン兄弟だと思っとります。クローネンバーグ作品よりコーエン作品のほうをよく見てるかな。
コーエン兄弟のデビュー作『ブラッド・シンプル』なんか人間なんてララララララーラー♪(song byムッシュかまやつ)と歌いたくなるくらいだぜよ。
ま、それはそれとして『ファーゴ』。町山さんお気に入りの映画なんだなと思った(撮影場所が自宅だと思うしノーギャラなんじゃないのかなぁ)。これはお得感しかない。さすがに町山さんの話は面白くて本編終了後解説はじまっても誰も席を立たなかったもの。町山智浩解説付きでDVD出してほしいくらいだよ。
その解説によると。
- フランシス・マクドーマンドはコーエン(お兄さんのほう)の奥さん。
- サム・ライミはコーエン兄弟とお友達。
- 『ファーゴ』は実話ベースということだが実際は3つの事件を組み合わせたもの。
- 町山さんはブシェミ推し。
ということがわかりました。
ライミはコーエン兄弟とお友達だったのね(ライミの『シンプル・プラン』は『ファーゴ』ぽいなぁと思ってたらやはりコーエンの教えを乞うてたか)。
3つの実話部分は狂言誘拐、保険金殺害、木材破砕機でのアレだそうで。
「変な顔」で納得されてブシェミ可哀そうと町山さん言ってましたがw。同じコーエン作品『ビック・リボウスキ』で散々「お前は黙ってろ!」言われたブシェミのほうが可哀そうだったなぁw。
★
ファーゴは実在する地名だけど撮影場所のほとんどが隣の州というゴロの良さだけでタイトル決めたエピソードや「昔の友達に会うシーンは物語に関係ないよね」と思ってたけど微妙に関係してたというのも解説としては面白かったな。