そんなことより僕と踊りませんか?

例えば良い物語があってそれを伝える相手がいる。それだけで人生は捨てたもんじゃない(by『海の上のピアニスト』)

【午前十時の映画祭】マルサの女(1987年)。

日本エレキテル連合「ダメよ~駄目駄目」の元ネタがここにあったとはw。ちなみに最近見かけないと思ったら「一発屋芸人にならないために」このネタ封印したそうで。いろいろあんのね。

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ごぜじゅう企画の洋画は『マトリックス レボリューションズ』(2003年)が一番新し目だったが。邦画は今作がいちばん新し目。うーむ。頑張れ邦画!というかごぜじゅう企画は邦画自体少ないしな(個人的には『ゆれる』をもう一度見たい)。

 

このエキゾチック風なタイトルに加え、本多俊之によるJazzyな劇伴曲は本作の独特なイメージづくりに大きく役立っている。

この内容の喜劇に、ああいう五拍子のサックス主体のクールな曲が流れてくるとは普通思わないが、見事に合っている。亮子のそばかす顔を思い浮かべると、あの曲もセットでよみがえる。

『マルサの女』考察とネタバレ!あらすじ・評価・感想・解説・レビュー | シネフィリー

あの音楽が格好いい!映画のテンポと合わせてるのがニクイ。

 

よくハリウッドではNASA全面協力、軍協力という作品多いけど。この『マルサの女』はまさかの国税庁協力。「どうせ作るなと言っても作ってしまうのだから、それなら納税者に誤解を与えないよう正確な内容にしてほしい」という半ば諦めみたいのを感じたのだがw。査察部のガサ入れシーンにはマルサOBも監修に協力しているとか。ノリノリじゃん。

 

で、この作品はキャラが凄く魅力的なんですよ。おくさん。

登場人物全員クセツヨ。だけど愛おしいキャラ達ばかり。

 

個人的には前半に登場した伊東四朗さんが演じた小物感あふれるパチンコ店のオーナーが好き。蜷川組長役の芦田伸介さんのカリスマ感がパネェ(反社だけどな)。昭和の893という感じだが窮地に立たされても動じない姿勢には頭が下がる。怖いけど器が大きくないと組を束ねるのはアレなんだなぁ(反社だけどな)。それに比べて銀行のふがいなさときたら。

 

第11回日本アカデミー賞(1988年)では最優秀作品賞、最優秀主演女優賞(宮本信子)、最優秀主演男優賞(山崎努)、最優秀助演男優賞津川雅彦)、最優秀監督賞および最優秀脚本賞伊丹十三)を受賞し、主要部門をほぼ独占したというのも納得。

 

もう脱税者の印鑑やカギを巧妙に隠すのが「ええ!?こんなところに」という感じで凄い(もう笑うしかないわ)。対してマルサのガサ入れがリアル過ぎてこれまたすごい。

 

 

毎年3月の決算時期にテレビ放映すれいいのにな。「脱税すると大変なことになりますよ」ってね。つかこんなに面白いのにお客さんが半分も入って無かったわ(ごぜじゅう企画で満席だったのは『パルプ・フィクション』だけだったしな。普段は10分前に行けば余裕で席取れるのに満席で見られなかったもの)。

 

脱税、ダメよ~ダメダメ♪