オタク監督の映画は面白いなぁ(エドガー・ライトさんは映画オタクだそうです)。いろんな映画のオマージュばかりするので映画愛がムンムンしてますな。愛だろ、愛。
満足度高し。想像してたのとは少し違ってたけど面白かった。ホラーというよりはサスペンス・スリラー寄りなんで脳内お花畑な人にも安心かな?
アルジェントなら殺し方がえげつないからな。
これを読んでわかったことは只ひとつ「町山さん、アンタは映画評論だけ専念すればいいんや。ツイッターで変なことをつぶやくからファンがどんどん遠ざかるんやで」と言いたい。映画秘宝ファンはそんな町山さん嫌いだと思うんだ。
それは置いといて。『ラストナイト・イン・ソーホー』なんですけどね。
“オタク監督”の新境地「ラストナイト・イン・ソーホー」 ショービジネス裏側の搾取描く、胸糞悪さ全開ホラー(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース
ホラーというには弱いかな。何をやってもファンタジーになってしまうバートン作品を連想させるなぁ(バートンがホラーだとぉ!と思ったら結局はいつものファンタジーだった『スリーピー・ホロウ』あるし)。
エドガー・ライト監督は50本の映画リストを作って出演者に「この作品を見るように」指示したそうで。やはりそのリストの中には『反撥』『赤い影』も入っていたんだろうなぁ(公式で発表しているので)。結構すごいや。
この『ラストナイト・~』のオシャレポイントは
- 選曲の良さ
- カメラワーク(特にダンスシーン)
- 小道具(鏡)の演出
これに尽きるかと(あと照明ね)。映画タイトル自体が曲名だもの期待しちゃいますな。エドガー・ライト監督はセンスある曲選ぶので定評だしね。
『ラストナイト・イン・ソーホー』タイトルはタランティーノから影響されていた ─ エドガー・ライト監督「怒られるのではないかと心配だった」 | THE RIVER
なるほろ。今まで仮タイトル付けていたけど本タイトルにならなかったのは既にあったからなのか。サイトの名前登録みたいですな。
カメラワークは必見!フレームアウトしてインになるとサンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)がエロイーズ(トーマシン・マッケンジー)に変わってたりまた戻ったり。この映像の凄いところはほぼCGなしで撮影したところ。小道具として鏡も有効に使ってるから「どうやって撮影したの?」なんですよ。
やはり鏡の演出がイイね!ほんとセンスあるわぁ。
でもホラーとしてはゆるいんですよね(大事な事なんで3度言いました)。先ほど書いたようにどちらかと言えばサスペンスなんで。それと映画愛に溢れてるエドガー・ライト監督なのでいろんな作品のオマージュばかりで素敵なんですが逆にいえば「新鮮味が薄い」というか。確かに「自分の物にしている」感あります。
映画ファンからすれば『反撥』『赤い影』を見たことなくとも他の監督が演出をまねたりするのでなんとなく展開が読めちゃうんですよ。だから「映画は見に行くけどそれほど頻繁に見ない」という人のほうが盛り上がるのかと。
エロイーズの下宿先のオーナー役にダイアナ・リグさんですが彼女は『女王陛下の007』でボンドガールを演じていたとか。夢の中で映画館が出てきますが上映作品は『007/サンダーボール作戦』というのもまたニクイ演出だよねぇ。
★
センスありまくりな映画でしたな。サンディは歌うまいしダンスも上手だしおまけにべっぴんさんやから自信過剰になるのもわかる気がする。
そんなサンディより僕と踊りませんか?
( ゚д゚)ノ ジャ、マタ!♪