そんなことより僕と踊りませんか?

例えば良い物語があってそれを伝える相手がいる。それだけで人生は捨てたもんじゃない(by『海の上のピアニスト』)

メリポピ好きなら微妙かもしれないロブ・マーシャル版『リターンズ』。

coco.to

めっちゃ「普通」な映画。メリポピ役のエミリー・ブラントは歌も上手いんだけど「あれ?メリポピってこんなんだったっけ?( `・ω・) ウーム…」と考え込んでしまいまふ。喋くりまくってるしな。ツンツンしてるし。でも悪くはない。断然悪くわない。前作を超えるとはいかないまでもそのレベルに到達しているというわけでもなく。

 

普通。ただただ普通。それ以上もそれ以下もなく。でも「ロブ・マーシャル監督がんばってるなぁ。メリポピ敬愛してるよなぁ。愛だろ、愛」と言いたくなるくらいの作品なんで決してダメダメではないのです。

 

なんだろ?この「普通」な感じ。期待してたというわけでもないのですが(嘘)。サム・ライミの『オズ はじまりの戦い』のような普通さ。( `・ω・) ウーム…

 

名作のリメイクよりは前日譚や続編にしたほうがファンから怒られないとは思うので無難な範疇だと思うのですが。

 

やはり普通で(何度も言うな)。

 

ロブ・マーシャル監督なんで面白いとは思うのですがね。ミュージカル映画も『シカゴ』『NINE』と実績あるし。それにメリポピ愛が感じられてそこは「買い!」なんですよ。続編なのに「リメイクなの?」と思った演出多々あるしな。ファンとしては有難いのだが「いや、そこはもうちょっと自分色出そうよ」とも思えるし。

 

でも感性は人それぞれだから大絶賛する人も居るには居るわけで。

 

なんていうか・・『ラ・ラ・ランド』を大絶賛した子はあまりミュージカル映画見てない人でMGM全盛期時代のミュージカルを知ってる人には物足りない感じと同じようなもんやね。確かにエミリー・ブラントは歌上手いし演出も前作同様なアニメ合成シーンあるし(しかもディズニーで昔から使われている絵柄だし)。

 

でも「メリポピ愛」を感じる良い演出もあるにはあるので。

 

登場人物は世代交代してるがほぼ同じ。

メリー・ポピンズが20年後バンクス家に帰ってきたので登場人物は同じなのですね。ナニーとして世話した(短期間だが)子が成長して大人になってからのストーリーなので時報がわりに大砲をぶっぱなすお隣さんもいたり(しかも家が揺れるシーンあるしw)。ガス灯を点灯する仕事のジャック(リン=マニュエル・ミランダ)は前作の煙突掃除夫バートの弟分だという設定もニクい。

 

オリジナルもあるが演出が似通っているシーンも多し。

予告編でもあるバスタブに入っちゃうシーンは完全オリジナルでなかなか見ごたえあるし。そのシーンとは別にアニメーション合成という手法は同じだが『リターンズ』のほうはメリポピはライザ・ミネリぽくなっちゃうしハラハラする(でも楽しさは断然1作目w)。あと子供らが迷子になっちゃうのは前作と一緒だな。

 

ディズニーロゴがお洒落さん。

よくディズニーは「隠れミッキー」とかピクサーのキャラをそっと入れておいたりするお遊びするけど。ロゴは初めて見たかも。いつものシンデレラ城が微妙に違うのですよ。「なんかアングルが違う!」と思ったら城に続く道が石畳。これはチェリー通りの石畳という意味かな。あまり注意して見る人いないと思うけどね。本編の一番最初と最後にロゴが表示されるのですが石畳バージョンは最初だけでしたよ(たぶん)。

 

 

トータル的には「普通」「でもよく頑張りました」かなぁ。曲も良かったけど前作ほどのインパクトは感じられず(「お砂糖ひとさじで」「2ペンスを鳩に」等の名曲に比べればランク落ちというところか)。