『トップガン』って自分の中では『ストリート・オブ・ファイヤー』『ボディガード』と同じ立ち位置で「曲はメッチャ良いよね」的な作品なんです(特に『ボディガード』はホイッチャン歌姫だよねーとしか思わんかったし)。
ま、トップガンは主題歌や挿入歌ばかりでなくストーリーは王道ながらも『ストリート・~』『ボディガード』よりは上なんだけど。
で、そんなこんなで36年ぶりに続編ですか。
ワシ、正直言って『トップガン マーヴェリック』を甘く見てました。「どうせ劣化してるんだろ」くらいにしか考えてませんでした。ごめんなさい。
『クリード』もアポロの息子が主人公なんで「おっさんホイホイだな・・」と思ってたのですが(続編なんてドルフ・ラングレン出てるし)。それを超えるホイホイっぷり!もう笑うしかないわ、こんなん。
セオリー通りにいけば『続編は劣化する』筈な今作品。なんせ監督は違うし(トニー・スコット亡くなったからなぁ。監督違うと劣化する場合多い)「何故今頃?」なんで。ハリウッドだから大ヒットした作品はシリーズ化したがるよね。
それが失敗に繋がるのだけど。でもソレ(すぐに続編)をしなかった。それは何故か?
トムクルが続編の映画化権を買ってたからなんですな。納得のいくレベルの続編を・・と考えたんだろうね。男気を感じるわ。凄いわトムクル。見直したぞ。
で、肝心の本編は・・
「え?初っ端から前作の焼き直しかよ」と思うくらいなおっさんホイホイっぷり。更にケニー・ロギンス『デンジャゾーン』でトドメw。掴みはオッケー過ぎて笑うしかないわ。
しかも『ライトスタッフ』のオマージュあるわ(劇中にはエド・ハリス出演してるのも映画ファンには嬉しい限り)あのシーンで「マーヴェリック、変わってないよなぁ」とニッコリしちゃうし。
『トップガン マーヴェリック』は何がそんなに面白い?|シネマトゥデイ
まず、大ヒットの勝因として一番に挙げられるのは、男女や年齢を問わず、すべての人にアピールしたことだろう。そうでなければ、こんなに長い間ランキングの上位を保てない。スーパーヒーロー映画など若者やオタクにアピールする映画は、公開初週末にそれらのファンがどっと押し寄せ、すごい数字をはじき出すが、その後はがくっと落ちる。
そうそう。5月下旬に公開したのにシネコンでも未だ上映してるし人気が衰えないのも凄い。コロナ禍で何度も公開延期になる中、通常だったら配信サービス行きになるところをトムクルやスタッフが頑張って上映に持ち込んだ心意気がアツイ。
これは映画館で見るべき!ぜったい。
この映画には、アクション、スリル、恋愛、友情、涙、笑いという、人が映画に求めるものすべてがとてもバランス良く盛り込まれている。トム・クルーズの絶対的主張で、グリーンスクリーンを使わずリアルに撮影した飛行シーンは、その価値が断然あって迫力満点。オリジナルの空中アクションも良かったが、ここは明らかにアップグレードされている。
若手トップガン達のGに耐え切れず失神しちゃう表情や顔をプルプルさせるのは演技では到底できないだろう(操縦はしてないが本当に体験しているそうです)。もうあのミッションは「無理ゲーだろ!」と声を出したくなるくらいですよ。それを楽々(でもないけど)こなしたマーヴェリックはレジェンドすぎやわ。
トム無双も凄かったし。
最初は「どうせ爺さんだろ」と小馬鹿にしていた若者トップガン達もマーヴェリックにロックオンされちゃうしw。おっさんを馬鹿にするなよ。
★
ディズニーが嫉妬しそうなくらい王道でした。でもそれがいい!おっさんホイホイだけどミッション凄いし前作を見て無くてもわかりやすい設定。バランスが取れてるんだな。どうせなら前作のサントラ使いまわしても良かったのにな。