前回のフェリーニに続いて今度はヴィスコンティですか。巨匠シリーズやねぇ。
ヴィスコンティの代表作に『ベニスに死す』もあります。同じ代表作でもある今回の『家族の肖像』を踏まえると・・
ヴィスコンティは美形好きということがわかりますな。
ファンファン大佐こと岡田真澄さんは若い頃はジャニオタもひれ伏すくらいの超美形だったんでヴィスコンティに追いかけられたとか。『山猫』オファーも来たが断ったそうなのでとりあえず岡田真澄の貞操は守られたわけだ。それを聞いた萩原健一が「ケツぐらい貸してやればよかったのに」と言ったとかw。ショーケンらしいww。
モドローネ伯爵ルキノ・ヴィスコンティ(Luchino Visconti, conte di Modorone, 1906年11月2日 - 1976年3月17日) は、イタリアの映画監督、脚本家、舞台演出家、貴族(伯爵)。映画監督・プロデューサーのウベルト・パゾリーニ は大甥。
は、はくしゃく・・ですか。貴族かぁ。ちなみに爵位は公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵なので真ん中ぐらいの立ち位置ですね。
で、かんじんの『家族の肖像』はというと。
ジェネレーションギャップを巨匠が描いた高尚な舞台劇という感じですか。家の中シーンだけなんで舞台劇ぽいぞと。
それにしてもだ。伯爵夫人ビアンカ(シルヴァーナ・マンガーノ)の傲慢さよ。つか伯爵夫人ってあんなの?ひとんちの使用人をこき使う?最初に教授(バート・ランカスター)が「間貸ししない」と断ったよね?なんでそうズカズカと入り込む?我儘邦題すぎやろ。知り合いでも何でもないし。
最初、「自称伯爵夫人で本当は詐欺師やろ。『パシフィック・ハイツ』みたいに家主を追い出す魂胆だな。そんなのまるっとお見通しだ!」そう思っていたのですが。どうやらホンモノ伯爵夫人みたい。
でもなんでそこまで教授の邸宅にこだわるのかわかんないし。『パニック・ルーム』みたいになんか隠してあるとか?伯爵夫人なんだから別な物件買えるだろ!
コンラッド(ヘルムート・バーガー)も絵画に詳しいかと思いきや「ひとつの作品しか知らない」というこれまた微妙な詐欺師w。まぁ本当に出てくるキャラは友達にはなりたくない人たちばかりで却って清々しい。
この作品では孤独を好む老人の前に、ある日突然、家族というものが現れる。
そこには欲望というものを隠さず露わにする人種達であった。
老人の心の中での葛藤とそれを受け入れたものの、また裏切られる経過を部屋というディテイルの中で描ききっている。
テーマの深さを物の見事に表現していること、一切の無駄を省きながらも語り残したところの無い完璧なストーリー。
そこにはヨーロッパの芸術、映画の娯楽性までもが醸し出されている。
時代性は無いものの、人間の普遍的な部分を追求した作品。
「人間の普遍的な部分を追求した」という部分は大賛成。コーエン兄弟だったら「人間の持つ可笑しさ、哀しみ」だろうな。
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そんな巨匠より僕と踊りませんか?
( ゚д゚)ノ ジャ、マタ!♪