そんなことより僕と踊りませんか?

例えば良い物語があってそれを伝える相手がいる。それだけで人生は捨てたもんじゃない(by『海の上のピアニスト』)

天国と地獄。

うぉぉぉ!俺は今モーレツに感動している(飛雄馬かw)。

 

coco.to

なんてったって黒澤ファンの間では3本の指に入るくらい人気作品ですからね。この緊迫感がたまらない。ストーリー前半は密室劇、後半から犯人逮捕に踏み出します。なので主役は前半は権藤金吾(三船敏郎)、後半は戸倉警部(仲代達矢)やね。出演陣も黒澤組やし演技もきちっとこなしてるし言うことないっす。

 

原作のダグラス・キングと異なり、権藤は作中でより苦悩する。犯人はより凶悪で、インテリの人物像として設定され、当時は新人であった山崎努が抜擢された。こうした人物設定には、読書家の黒澤が心酔していたというドストエフスキーからの影響があり、善悪の二極対立があると指摘されている。また、原作では現金受け渡しの際に犯人が逮捕されて終わり、映画では密室劇として描かれているが、後半には、誘拐に対する黒澤の怒りを代弁する人物として仲代達矢の演じる戸倉警部が逃亡した犯人を追い詰めていくオリジナルのサスペンス劇が展開されている。

天国と地獄 (映画) - Wikipedia

黒澤作品は映画背景も調べると面白いよね。山崎努は新人だったのかぁ。ラストなんか凄かったなぁ(監督も褒めたとか)。それに原作では現金受け渡しで犯人逮捕されて終わるのかぁ。さすが世界のクロサワ!ここまでダレることなく最後まで突っ走ったのは凄い。

 

身代金受け渡しシーンもドキドキ。あの鞄は吉田カバン(ブランドじゃないすか!)なのかぁ。特急こだまは冷暖房完備の為に窓は開かないがトイレだけは数センチ換気のために開けられるという盲点を突くとは(ちなみに当時の国鉄に何度も問い合わせを行っため「あなたたち何者なんですか?」と言われたそうです)。こだま号をチャーターして撮影したというのも凄い。

 

なんといっても模倣犯が出てきたというのがセンセーショナル。

 

映画は興行的には成功を収めたものの、公開の翌4月には都内を中心に誘拐事件が多発した。映画の公開は中止されなかったが、国会でも問題として取り上げられ、1964年の刑法一部改正(「身代金目的の略取(無期または3年以上の懲役)」を追加)のきっかけになったという[2]

こんな影響力。もともと黒澤明は「誘拐は罪がそれほど重くないのはおかしい」と警鐘を鳴らせるためにストーリー後半を考えたそうなので法が改正して良かったんじゃないかと。

 

 

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感動

それにしても山崎努は凄かったなぁ。彼も昔から変わってないのね(特に声が)。