そんなことより僕と踊りませんか?

例えば良い物語があってそれを伝える相手がいる。それだけで人生は捨てたもんじゃない(by『海の上のピアニスト』)

案の定、只のホラー映画に成り下がったリメイク『キャリー』。

キャリー - オフィシャルサイト

オリジナルの「哀しさ」は出てなかったす(汗)。

 

ハコ(劇場)が小さいからか半分以上お客が入ってました。といってもシネコンの100席定度の部屋だしw。その客のほとんどがオリジナルのファンだと思われ。なんていうか今回のリメイク版はキャリー役にクロエちゃん、お母さんにジュリアン・ムーアという最強タッグで「なんだかよくわからないけど凄そうだぞ」と観ることに。

 

本当にすごかったです。別な意味で。

 

思うにこの監督(キンバリー・ピアース)さんは『キャリー』という作品を勘違いしてるのではないかと。ホラーじゃないから!「青春ホラー」って誰が言い始めたんだかしらないけど怖くないから!ジャケは頭から血を流しているように見えるけどあれは自分の血じゃないから!『キャリー』は怖いんじゃなくて哀しいのです。切ないのですよ。そこんとこわかってないと只のB級ホラーだから。

 

つかなんで名作や傑作の類をリメイクしたがるのかよくわからんのだが。リメイクはオリジナルを超えないのに。それにそんだけ有名な作品だから絶対ファンがいるわけだからね。そういうリスク背負ってまでリメイクするのはある意味チャレンジャーだとは思うが。

 

やはりね。オリジナルに愛情を注いでないとリメイクは駄作になってしまうのだよ。今までの名作リメイクで結構良かった(オリジナルを超えないがこれはこれで(・∀・)オッケー!)のがピージャクの『キング・コング』しか思いつかない。それほどまでにコング愛が感じられ。やはり愛だね。愛。

 

それはそれとして。話を『キャリー』リメイクに戻すが。「デ・パルマがセルフリメイクすれば良かったんじゃないの?」つーくらいな自分にとってはアレな作品。確かにクロエちゃんは可愛い。いくら演技達者でもキャリー役は駄目だべ。イメージ湧かないべ。ま、「可愛いから」という理由だけで虐められたという内田有紀もいるくらいだからこの際ルックスはどーでもよろし。

 

オリジナルではシシー・スペイセクの華奢な体格でキャリーらしさが出ていたがクロエちゃんはティーン特有のスタイルも良くて健康的な感じ。つかそんな子が初潮を迎えるというのがどうしても納得できん。戦後の栄養状態が悪い時代なら納得いくが。いくらなんでも・・感むんむんでしたな。

 

「映像と原作は別物」とはよく言ったもので映画をコケにするのは酷というものですが。今回のリメイクは「いくらなんでもオリジナルと比べない方がおかしいよ。つか制作側も比べられるのは想定の範囲内なのでは?」とも思うのですよね。なので比べてみましょうw。

 

監督が違う。

今回のリメイク版はキンバリー・ピアース。女性監督さんらしい表現もあります(つか出産シーンはグロい?)。つかそんなシーン付け加えるなら女の子特有の陰湿ないじめシーンをいくつか出したほうが良かったのでは?そのほうがストーリーに重みが出るし。どうせ微妙に設定変えちゃうんだからさ。

 

音楽がイマイチ。

70年代のホラー音楽はまだロックが主流ではありませんでした(アルジェントの『サスペリア』が最初かな?)。ピノ・ドナッジオの音楽が純真無垢なキャリーに相応しいくらいの綺麗な音楽でした。プロムのシーンでもこの曲が流れます。が、この曲に低音が響いただけ(そんな重低音じゃないけどね)でイタズラにしてはおぞましい事が起こりそうな予感がします。そしてデ・パルマの執拗なカメラワークで見ているこっちまでハラハラドキドキさせます。リメイク版はそれが皆無でした(汗)。

 

微妙に設定が違う。

オリジナルとは鼻血が出るくらい微妙に違います。一番最初のシャワー室では周りの子が「○ァギナ!○ァギナ!」と言いながらキャリーにタンポンを投げつけますがリメイク版はそんなこと言わなかったなぁ。別なことを言ってたような気もするけど・・。それとスー・スネルも面白がって虐めたのですが「あ、しまった」と気づくの早すぎ。オリジナルはもうちょっと面白がってたような気もするが。あと校長先生がキャリーの名前を間違えるのは1回だけだし「あたし、みんなと仲良くなりたいの」とママに言うのは早すぎなんじゃ・・。

 

オリジナルに無いシーンもあり。

食事のシーンが無い(そこでキャリーは皆と同じになりたい、変わりたいと話す)。ぢつはオリジナルの食卓には大きな『最後の晩餐』の絵が飾られているのです。つかそんなところでママと食事は嫌すぎる。あとママに超能力でナイフやフォークを刺すシーンは同じだがオリジナルは7箇所(7つの大罪?偶然かもw)。

 

プロムシーンがやたら長い。

つかこれが『キャリー』の目玉ですからね。キンバリー・ピアース監督はそうとう力入れてたのではないかと。オリジナルは盛り上げるだけ盛り上げといて一気にキャリーを奈落の底に突き落とすようなことをしたのにリメイク版はそれが感じられない。全く同じシーンなのにw。この演出の違いがリメイクをダメ映画にしたのではないかと。さすがに怒ったキャリーの破壊力はすごかったが。つか「キャリー、カクカクしていて呪怨伽耶子?」な演出は(汗)。

 

ジュリアン・ムーアは狂信的なママになりきってました。

怖いくらい。でもオリジナルのパイパー・ローリーには敵いません。だって笑いながら包丁持って階段を下りてくるのですよ。「ママキタ━(゚∀゚)━!」ですよ(しかもスローモーション)。いくらジュリアンが凄くてもあのシーンはオリジナルのほうが数倍怖いです。すぐトランス状態に入っちゃうし・・。

 

スー・スネルが何度も「キャリーには悪いことをした」と言うが。

オリジナルは一回も言いません。でも言わなくとも伝わってきます。そんな演出。でもリメイクは何度も言います。原作でも一度しか言わないのに。最後にスー・スネルが証言しますがアレ、原作通りなんですね(原作は証言形式でストーリーが進みます)。

 

でもいくらなんでも恋人を貸し出すなんて変だよねw。

さすがにそれはないやろ!と思ってしまいますが。あなたならどうする?(byいしだあゆみ

 

オリジナル『キャリー』は愛され続けている。

三度の飯より『キャリー』が好きなワシがお届けしました。私プレゼンツw。この作品って至るところでパクられているので有名かも。最近見た中でダントツの『クロニクル』はキャリーを参考にしたそうなので「こりゃリメイク版はやばいかも・・」と思ってたら案の定w。なんかクロエちゃんとジュリアン・ムーアにおんぶにだっこ状態な映画だったな。

 

 

そんなキャリーより僕と踊りませんか?

ではまた( ´ ▽ ` )ノ