こないだオリジナル版をレビューしたのですが。
オリジナル版の次にリメイク版を上映するとはごぜじゅう企画初の試み。まだ記憶に新しいのでどのように違うかわかるもんね(持論はリメイクはオリジナルを超えない)。
もしまたオリジナル、リメイクをやるのなら個人的には
- 『ザ・フライ』(オリジナルは『ハエ男の恐怖』)
- 『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(オリジナルは1960年の同名映画)
を立て続けに見たい(比較したい)のだがオリジナルがB級映画なので無理だな。
- 『めぐり逢えたら』(オリジナルは『めぐり逢い』)
- 『ユー・ガット・メール』(オリジナルは『街角 桃色の店』)
だったら可能性あるかも。名作だしな(特にオリジナル版)。
邦画だったら『日本のいちばん長い日』(1967、2015年)を比べて見てみたい。日本人なら一度は見るべき!特に畑中少佐役の黒沢年男(オリジナル)、松坂桃李(リメイク)の狂いっぷりが凄い。自分はやはりオリジナルの岡本喜八版推し。
日本のいちばん長い日の岡本喜八版とリメイク版を比較紹介!あらすじもネタバレ | 大人のためのエンターテイメントメディアBiBi[ビビ]
半藤氏が「日本のいちばん長い日」を出版したのは1965年。映画公開はその僅か2年後です。東宝は「製作公開することに意義がある」と考えてヒットすると思ってませんでした。ところが蓋を開けたら大ヒット。橋本忍は「全員がはずれると思っていたのに大当たりを取った」唯一の映画が本作だと語っています。
ま、そんなもんだよねー。『ゴッドファーザー』だってスタッフが「こんなの当たるわけない」と思ってたのに見事に大ヒットしたし。
★★ それはそれとして ★★
リメイク版『無法松の一生』なんですが。同じ監督さんによるセルフリメイクなんで演出やらセリフ回しが全く同じなんで比較するも微妙なところ。少しカメラワークが違ってたかな。個人的には大満足なんですがね。
オリジナル版の15年後に制作されたのですが。キャスト一新で。まだご存命の俳優さんもいる筈なのに何故俳優総取り換え?と思ったらオリジナルは大映、リメイクは東宝だったのですね。納得(昔は東宝なら東宝の俳優のみという縛りがあったため)。
『無法松の一生』(リメイク版)は第19回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞したことで有名。授賞式に出席した稲垣監督は感激のあまり日本に「トリマシタナキマシタ」と電報を打ったのですが本当は対抗馬に『楢山節考』があったために自分が取るとは思わなかったそうで(木下恵介監督が受賞しても電報を打つつもりだったみたい)。
なんて人生はドラマティック!
セルフリメイクなんですが撮影がオリジナルは宮川一夫に対しリメイクは山田一夫(どっちも一夫繋がりw)。でも微妙にリメイク版はオリジナルに比べ「もの足りなさ」を感じるのは自分だけでしょうか(オリジナルの撮影技術は素晴らしいです!)。
でも全く同じ演出なので「ああ、この部分が検閲に引っかかったのか」と感慨深い。つかオリジナルのカットした部分は完全に破棄しちゃったのね。デジタルリマスター版でも復刻できなかったもの。みんな戦争が悪いんや!
★
「俺は汚れている」キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
しかし前回のオリジナル版に比べ客が少なかったぞ(数人程度)。リメイクともに名作なのに・・それにしてもバンツマの「俺は汚れている」見たかったなぁ(泣)。