そんなことより僕と踊りませんか?

例えば良い物語があってそれを伝える相手がいる。それだけで人生は捨てたもんじゃない(by『海の上のピアニスト』)

麗しのサブリナ。

「お月様(憧れの人)に手を出してはいけないの」

「今はロケットで月に行ける時代さ」

 

『魅惑のオードリー特集』第2弾。「オードリー・ヘプバーンと言えばジバンシィジバンシィと言えばオードリー」なくらいジバンシィを着こなすオードリー様。前作『ローマの休日』ではヘップサンダルが人気になりましたが今作からはジバンシィの専属モデルになっとります(正確にはジバンシィのモデルもしたことがある)。おしゃれ番長やね。

 

フェラガモはカモの種類だと思っていたファッションに疎い自分でもジバンシィはわかります。スレンダーなオードリー様にピッタリなジバンシィ。映画『麗しのサブリナ』で着ている衣装は既製品だそうで(だからクレジットにジバンシィの名前がないのだとか)。そんだけジバンシィ好きなのか。さすがおしゃれ番長

 

https://coco.to/movie/14156

満足度高し。オードリー様がおぢさまキラーであることを決定づけた作品。

 

昔から好きで好きで堪らなかったデイビッド(ウィリアム・ホールデン)とダンスをするシーンはうっとりと目を閉じて「至福の幸せ」感いっぱいなサブリナ。ライナス(ハンフリー・ボガード)と二度目のダンス時は目を開いて「ドキドキしてる」心模様がこちらまで伝わってきます。

 

ボガードとオードリーという異色な組合せでもキチンと料理したビリー・ワイルダー監督、天晴れですよ。オードリー様の作品は『ローマの休日』が有名だけどワシは『麗しのサブリナ』が一番好きだな。

 

日本ではワイルダーはコメディが得意な監督と思われがちだが、初期はシリアスなドラマやサスペンスの方が多かった。また自らを職人監督と自負し、アメリカ映画協会のインタビューで「私は芸術映画は作らない。映画を撮るだけだ」と明言し、生涯、娯楽映画に徹した。

ビリー・ワイルダー - Wikipedia

 あ、そうか。そういや『サンセット大通り』(名作!)もワイルダーだっけ。ちなみにオードリー・ヘプバーン主演作品は『麗しのサブリナ』(1954年)『昼下がりの情事』(1957年)のみ。

 

「月に手を出すのはやめろ」と諭す父に「月が私に手を伸ばしているのよ」と自信満々なサブリナ。もう会話自体もオシャレさん。普通は「このタカビー女が何を言うか!(怒)」なんだけどオードリー様だからあら不思議イヤミが全然感じられず。

 

自分が一番好きなのはサブリナが車の中で『バラ色の人生』を歌うシーン。


エディット・ピアフ バラ色の人生

ううむ。ピアフはええなぁ。

 

 

ボガードが出演しているロマンティック・コメディはこの『麗しのサブリナ』だけなんだね。貴重だ。