でも微妙だった。
俳優は豪勢なんだけどねー。各エピソードは面白いのになんか微妙なんだよな。
これ、微妙に予告編詐欺なんですね。
ううむ。ジョジクル、濃ゆい顔立ちなので古代ローマ人似合いすぎだ。これ見た限りでは豪華キャストが事件に絡んで最終的には点が線に繋がり人質無事救出となると誰でも予測するでしょう。
とかろがどっこい。おおっとネタバレになるんでこれ以上は控えさせていただくざます。でもコーエン作品なんで面白いのだけどね。
それはそれとして。この映画のキモは「元ネタをどれだけ知っているか?」にかかっているのだと思います。映画ツウなら涙とヨダレを垂らしながら喜ぶが初心者な人は「ちょっと拍子抜け」だろうと。
もー。観る前から予感はしてたけど、コーエン兄弟は予告編と内容の差がいっつも激しい。どの辺が豪華な大捜査なんだ。パートごとには笑えるんだけど、概要とかけ離れすぎていて、困る。 https://t.co/ZUL4e4orYl
— ジャガモンド 斉藤正伸 8/4単独ライブ (@MondMasa) May 27, 2016
だよねー。でも面白いけど。
そりでわ。「この元ネタ知っとく?」というのをご紹介。
ヘイル、シーザー!
タイトルにもなっているこの映画。「社運をかけた莫大な制作費」「宗教的にはどうか?」という会話からチャールトン・ヘストン主演『ベン・ハー』かと。そういえばもうすぐ『ベン・ハー』のリメイクが公開されるそうで(どうして名作をリメイクしたがるのかなぁ?チャレンジャーだとは思うけどオリジナルを超えないのは当然なのに)。
チャニング・テイタムのダンスシーン。
「みんなの人気者」「ミュージカルスター」からジーン・ケリーでしょう。あのダンスの元ネタは『錨を上げて』『踊る大紐育』だと。いくらテイタムが踊り上手くともオリジナルにはかなわないよ(テイタムはタップを特訓したそうで)。フランク・シナトラな立ち位置かな。あ、もちろんシナトラもダンス上手いですよ。
スカヨハの豪華絢爛な水中パート。
エスター・ウィリアムズ『水着の女王』で決まり!あの衣装にも相当こだわっていて履きやすいように出来ているんだって(スカヨハ御本人も大喜びとか)。スカヨハのビッチぶりが堪らんw。ハリウッドに限らず「あの清純派が」というのも多そうだしな(日本でもそうでしょ。「あのアイドルが」なんてネタごろごろあるもの)。
西部劇のアクションスター。
毛色の違う映画の主役に大抜擢されるホビー(アルデン・エーレンライク)のモデルは誰だろう?と考えました。ううむ。ぢつはこの『ヘイル、シーザー!』はモデルにした人が多いのですよ。コーエン兄弟のことだからホビーのシーンは全くフィクションではなさそうだし。マニックス(ジョシュ・ブローリン)は実在の人物で当時MGMの副社長だそうなのでMGM作品の西部劇に的を絞りました。
ホビーのモデルは?
ぢつは先ほどの『ベン・ハー』『踊る大紐育』『水着の女王』は全てMGM制作なんですよ。「西部劇 MGM」でググって。割と有名なスターを選んでみました。ロバート・テイラー、ウィリアム・ホールデン、バート・ランカスター、ジョン・ウェインに絞り。テイラーとホールデンは演劇をちゃんと学んだそうなので除外、最終的にはジョン・ウェインとなりました(彼は無名時代に『歌うカウボーイ、シンギング・サンディシリーズ』という作品があるそうです)。
でも予想は外れましたw。
パンフレットではホビーのモデルはロイ・ロジャース。劇中で歌う曲(「LAZY ON MOON」)は1939年『The Arizona Kid』が元ネタだそうです。
実在の人物は。
マニックス(ジョシュ・ブローリン)と彼をしつこく追いかける新聞記者ソーラ(ティルダ・スウィントン)。マニックスは名前もおんなじだが新聞記者の名前は違うようです。すぐキレる映画監督(レイフ・ファインズ)のモデルは誰かなぁ。パンフには「すぐキレる」と書いてあったけどある程度寛容だったし(つかあんなヘッポコ演技じゃイラっとするわな)。ああいう人いっぱいいそうだしね。
★
赤狩りについてはこれがわかりやすいです。『トランボ』観ようっと。
そんなコーエンより僕と踊りませんか?
ではまた( ´ ▽ ` )ノ