『イット』に続いてS・キング祭りや！『ペットセメタリー』のリメイクもやるみたいだしな。
なかなか良さげな満足度（最初見たときは67パーセントだったのが）。もともとキングさんの作品は自分の中ではアガサ・クリスティと同じで「結構スケールでかいのにトリックしょぼいよね」てな感じなんですよ。好きだけどそんなに大ファンでもない。どちらかといえば普通。
それにキング原作の映画は何故か『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』という人間ドラマが有名だし。ホラー作家なのにw。
それでキング原作で映画化された作品を調べてみた。リメイク除いて49作品ありましたヽ〔ﾟДﾟ〕丿ｽｺﾞｲ
さすがに49も羅列すると眠たくなるのでコレで勘弁してちょ。
やはりベスト1は『ショーシャンクの空に』でしたか（妥当なチョイスですな）。ラストの爽やかさがこれまた堪んないw。
2位が『シャイニング』。原作ぐちゃぐちゃにされたのでキングさんは怒って「原作に忠実でなければ映画化させない」ようにしたのは有名だけど実は原作に忠実なバージョンも出来てたのですよね（もちろんキューブリック監督ではないが）。あんまり面白くなかった記憶がw。ダニー少年が大きくなってハイスクールの卒業式に「父はいい人でした」言ってたのしか覚えてないし。
ちなみに16位の『バトルランナー』はリチャード・バックマン名義なんですが別ペンネームを使う理由は当時の出版業界は1年に1冊という風潮があったのと別名義でどれだけ売れるか試したとも言われているそうです。
個人的には7位の『黙秘』がおすすめ。当時の制作会社（キャッスルロック）が弱小だったのかどうか知らないが公開わずか1週間で終了してしまったのがもったいないくらいの良作！主演が『ミザリー』のキャシー・ベイツなんですがキングさんが惚れ込んで彼女のために書いたものなんですね（ベイツはオーディションで『ミザリー』の役をゲットしたとは知らなかった。あまりの嵌り役過ぎてw）。
★★
で、そんな前置きは置いといて。『ドクター・スリープ』なんですけど。「タイトルからしてダニー少年は医者になったのかな」とか「共演にレベッカ・ファーガソンなんでダニーの嫁さんか重要な役どころかな」と思ってたが。
予想の斜め上行く設定。こりゃ、おじさん一本取られたわい。
前作である『シャイニング』ではダニー君、幽霊と交信する能力しかなかったのでは？あとは逃げるだけで物凄い能力使ってたっけ？『ドクター・スリープ』ではどえりゃーすごい能力の持ち主だということになってるが。今作は大きくなったダニーが主役ではなくメル友のアブラ（カイリー・カラン）なんですが。というかダニー（ユアン・マクレガー）は主役か準主役か微妙な立ち位置なんですがね。
映画『ドクター・スリープ』のあらすじ・感想・評判・口コミ（ネタバレなし） | MIHOシネマ
散りばめられたシャイニングへのリスペクト
水色のワンピースを身に纏い、廊下に佇む双子の少女。あまりにも有名で、Tシャツのデザインなどにもなっているこのシーンは、例え映画を見たことがない人でも目にしたことがあるのではないだろうか。『シャイニング』にある数多くある名場面の中でも、最も有名と言えるのが本シーン。なぜこのシーンが、あまりに印象に残るのか。それはキューブリックが『シンメトリー』を上手く取り扱っているから。そんなシーンが、最新作にも起用されている。その他にも、予告映像を見るだけで本作に様々なシャイニングを彷彿とさせるシーンが入り混じっていることが見て取れる。シャイニングからのファンであるならば、映画に散りばめられたオマージュを探すのも楽しみの一つかもしれない。
確かに『シャイニング』の世界観は壊していないな。それに前作のシーンを使うなどのリスペクト。ファンにとってはたまらなく嬉しい。この監督さん、キューブリック版をよくわかってるな。愛だろ、愛。
スピルバーグの『レディ・プレイヤー１』で最も好きなのが『シャイニング』のオマージュやった中盤。「（スピちゃんの）盟友でもあるキューブリックに敬意を払ってるなぁ」と作品中最も好きなのだが。今回の続編はちょっと不安だったのですよ（『キャリー』リメイクの前に『クロニクル』見て知ってるから尚更）。
あ、そういえばダニー少年がホテル内を三輪車に乗ってる長回しもあったなぁ。何か起こりそうで何もないんだけど雰囲気あって好きだったなぁ（後半のホテルでも長回しシーンあります）。
そんなキューブリック愛に溢れてる『ドクター・スリープ』なんですが。如何せんキングさんなんでw。『スリープウォーカーズ』『炎の少女チャーリー』ぽいぞ・・と（キング原作って似通ってるのも多いし）。映画はキング原作ではないが『ニア・ダーク/月夜の出来事』入ってたな。
それよりも。アブラの能力がめっちゃ凄すぎるわ。ローズと愉快なヒッピー仲間たちもビビるくらいな凄さ（というかローズだけでヒッピー仲間は能力使ってないし）。せめてローズと互角になるくらいにしろよ。直接対決はしないけど脳内に入り込むビジュアルは良かったな。
ストーリーが「もうちょっと頑張りましょう」みたいな感じだけどあの『シャイニング』の続編としてはよくやったほうかと。邦題を『シャイニング２』にしないところは買ってます。『イット』リメイクに少食気味の人は是非！
★
あの曰く付きのホテルが舞台になるのでファンとしては「うひょー！」と狂喜乱舞してますが後半に出てくるのでちょっと微妙です。どうしてローズはダニーのこと知ってたのか謎。シャイニング坊やとしてその界隈で有名だったのか。
『シャイニング』好き（もちろんキューブリック版）は一見の価値有りですぞ。
