そんなことより僕と踊りませんか?

例えば良い物語があってそれを伝える相手がいる。それだけで人生は捨てたもんじゃない(by『海の上のピアニスト』)

歪んだ正義むき出しにした映画『検察側の罪人』。

よくネットでも歪んだ正義むき出しにする人いるが。この作品は更にこじらせちゃった感じですな。事件とは関係のない政治まで絡んでくるし。原田眞人監督、手を広げすぎた感じ。微妙なんだよなぁ。

 

coco.to

まずまずな満足度。キムタク主演で好きなのは『武士の一分』だけだったけど「何やってもキムタク」から少し脱皮したような気もします。ニノは「ジャニーズは頑張り屋さん」と蜷川幸雄に褒められるだけあって安定の演技力。あの感情の爆発は上手いわ。

 

この作品は微妙に予告編詐欺でした。本当にうまい具合に編集するので山崎努さんが悪徳政治家みたいな役どころかな?と思ってたら全然違っていて。そんなにも重要な役じゃないやんけ。それどころか出番少ないわ。山崎さんである意味ないのでは?

 

どうせなら『藁の楯』みたいに杖にサーベル隠すぐらいのブッ飛んだジジイをやってくれよ!

 

それよりもだ。原田監督は巨匠と呼ばれる監督さんやキャメロン監督のような細部に拘りすぎるのとは違うような気もします。

 

演出にこだわっているのだけど「なんか違う!」感ムンムンするのです。それが良い方向じゃないというのがアレ。タイトルロールの左右対称(または上下対象)から「観客にその意味考えさせるというのは逆にどうよ」という「わかる奴にだけわかれ」という庵野仕様w。原田監督のドヤ顔が浮かぶのです。

 

ま、これは誰と誰が鏡で映したように似ているという演出なんでしょうが。

 

ジャニヲタにしてみたら相当おいしい映画かと。キムタクもニノも相当頑張ってたかと。ジャニタレ嫌いな人もレベル高い演技力なので満足かと(「対決」と銘打っておりますが勝ったのは松重豊さんですw)。でもね。原作は上・下巻の小説なんで俳優さんの演技は間違いなく良かったんだけどストーリー的に「この部分端折っても問題なかったのでは?」と思える箇所もあり。

 

なんか微妙なんだよなぁ。

 

ぴったんこカンカン』(安住アナの暴走を食い止めることができるのは泉ピン子しかいないと思った)でキムタク&ニノが番宣に出てたのだが。「本読みに代役で来た人を原田監督が気に入ってしまい、結局その人が映画に出た」というのが気になる。 どんな役だろう?

 

 松倉(酒向芳)のクズっぷりに脱帽。沖野(ニノ)の尋問シーンが凄い。

 

 

そんなキムタクより僕と踊りませんか?

ではまた( ´ ▽ ` )ノ