そんなことより僕と踊りませんか?

例えば良い物語があってそれを伝える相手がいる。それだけで人生は捨てたもんじゃない(by『海の上のピアニスト』)

『インターステラー』はノーラン版『2001年宇宙の旅』だった。これがハードSF映画や!

もうすぐ公開終了しちゃうんでやっと観てきましたよ。

 

「親子の絆 宇宙」というとマイケル・ベイ作品『アルマゲドン』を思い出すのだが。でもベイ作品はペラいので有名だから。ノーランとは雲泥の差。つか『アルマゲドン』はブシェミの無駄遣いだからなぁ(『コン・エアー』のほうがもっと酷かったがw)。

 

 

「インターステラー」のSFっぷりは一体どれぐらいで何がスゴイのか、SF小説とかSF映画とか大好き野郎が見るとこうなる - GIGAZINE

 

いやぁ、これは予備知識必要でしょう。「相対性理論」「ワームホール」「五次元」などなど科学用語がビシバシ出てきます。いや、わかるまで論文を読めというのではなくなんとなく概要がわかればいいのですよ。なんとなく。

 

それになんといってもマイケル・ケイン扮するブランド教授が書いたと思われる黒板の方程式。これは重力の権威キップ・ソーン氏が書いたもの。だからホンモノなのだ。ここまでこだわるとはノーラン・・やるな。

 

結論から言うと、11月22日から日本でも公開されるSF映画「インターステラー」は、映画として考えるとかなりハードなSFに属するが、SF小説として考えると割と標準的な部類であり、だからこそ、そこがスゴイという感じになります。

そのため、「どれぐらいSFの知識があるか?」「どれぐらいブラックホールワームホール特異点や5次元などの知識があるか?」という、観賞する側が持っているそもそもの前提知識保有量によって、感想に天と地ほどの差が出るレベル。

しかも本編中ではゴリゴリガリガリのハードSFであるにもかかわらずというか、だからこそ、実際の科学的知識や知見や理論に裏付けられまくっているSF考証部分についての解説や説明がほとんどなく、セリフとしてちょろっと出てくる程度。

そのため、知識不足状態で見ると「父と娘の愛」とか、そういう方向での理解しかできない、という残念なことになってしまい、せっかくの「2001年宇宙の旅」や「コンタクト」以来の超絶ハードモードでガチンコなSFをビジュアルとして映像化して、目の前で見せてくれるという貴重な体験のすごさが理解できないということになってしまいます。 

 

 これだけで「どんだけこの映画がすごいか」がわかったでしょうか?ノーランの『インセプション』は人の夢の中に入るなんて荒唐無稽なもんだから最初なにがなんだかわからなかったが(ストーリーが進むにつれビジュアルで説明する・・みたいな感じでした)。『インターステラー』は違うぜ!つか「わかる人にだけわかればいい」というエヴァ庵野仕様w。でも説明しだしちゃうと尺がもっと増えるしなぁ・・

 


インターステラー:微細な欠点はあるものの圧倒的なハードSFの傑作 - 映画忘備録

ほぼ同意。つか冒頭の幽霊騒ぎ(?)がああ繋がるとは・・ストーリーにもひねりを入れてます。脚本が良く出来てるなぁ(これはノーラン作品全てですね)。それよりも「重力のせいだ」と解決すんなよ。突っ込みたくなるし。

 

 

マーフ役の子がめっちゃ可愛かった。今やVFX全盛期なのに70年代のようなFXにこだわるという徹底ぷりで臨場感はますます上がる。傑作ですぞ。

そんなサー・マイケル・ケインより僕と踊りませんか?

ではまた( ´ ▽ ` )ノ