そんなことより僕と踊りませんか?

例えば良い物語があってそれを伝える相手がいる。それだけで人生は捨てたもんじゃない(by『海の上のピアニスト』)

嗚呼、やっぱり名作は色あせないねぇ(『地上より永遠に』を観て)。

第26回アカデミー賞作品賞、監督賞(フレッド・ジンネマン)、助演男優賞(フランク・シナトラ)、助演女優賞(ドナ・リード)、脚本賞(脚色部門:ダニエル・タラダッシュ)、撮影賞(バーネット・ガフィ)、録音賞(コロンビア映画サウンド部門)、編集賞(ウィリアム・ライアン)の8部門を獲得した。また当作品は、1994年米国連邦議会図書館においてアメリカ国立フィルム登録簿に登記された作品である。

地上より永遠に - Wikipedia

 フレッド・ジンネマン監督の気骨あふれる作品。結構すごい。デボラ・カーが綺麗。

 

過酷な軍隊生活はキューブリックの『フルメタル・ジャケット』によく似てるなぁ~。でも『地上より永遠に』は実際のアメリカ軍に撮影協力を求めたり、映画界が赤狩りのために萎縮していたらしくソフトな感じなのですが(さすがに愛すべき変わり者ですよね。キューブリックは)。

 

それよりも。浜辺で男女がキスをしてるポスターは・・これって戦争映画なのでは?なんかパッと見、恋愛ものっぽいのですが。その皮肉も素敵なのですが。本編の不条理ぽさも皮肉に満ち溢れていて素晴らしい。もしかしてキューブリックはジンネマンを尊敬してるのでは?と勘ぐっちゃうほど。

 

ジンネマンって数々の作品が監督賞にノミネートされたり受賞してるのね。この『地上より永遠に』では助演男優賞がフランク・シナトラですか(シナトラは歌って踊れるだけじゃない!)。ウォーデン曹長役のバート・ランカスターが格好良かったのですが。つかカレン(デボラ・カー)の前ではキザだけど部下思いの素敵な上官やん。シナトラよりも良かったんだけどな。

 

つかウォーデンの上官がゲス野郎だな。こういう人、会社によく居そうだ。社員はウォーデン曹長みたいに厳しいけどちゃんと部下を見てくれている人に憧れるだろうて。

 

戦争って不条理の連続なんですが。この作品もご多分に漏れず。プルーイット(モンゴメリー・クリフト)の最後なんて「嗚呼!そんなぁ・・」とため息漏れますぜ。しかも軍の扱いがコレとは!この皮肉と言ったら!

 

 

やっぱりジンネマンに次ぐ皮肉屋さんはキューブリックだね。死んじゃったけど。

不条理っぽいの好きなら『砂の女』がオススメ。ラストなんて金槌で頭を殴られたような衝撃が走ります。

そんなシナトラより僕と踊りませんか?

ではまた( ´ ▽ ` )ノ